子育て支援
子育て支援事業 担当理事 河邉 貴子
子育て支援事業は、「お互いに支えあえる地域づくり」を日常的・継続的に地域の子どもと子育て世代に伝えることを目指しています。
子どもたちは学校以外に地域に居場所を持ちにくくなっていますし、異世代との関わりも薄くなっています。
そこでケアタウン小平を拠点にして、遊びの会や文庫活動などを通して、多様な人との関わりを持てるようにしています。
幼児から中学生まで、幅の広い年齢の子どもたちが参加しており、
今では子どもたちがケアタウン小平と地域を結ぶ大切な「架け橋」のひとつになっています。
集まれ!こども広場
春 タイムカプセル/ゴルフ大会
「集まれ!こども広場」は、毎回武蔵野市にあるNPO法人あそび環境Museumアフタフ・ バーバンの協力を得て行っている活動です。
季節を追いかけ、子どもたちの学校行事をヒントにし、子どもたちの思いやアイデアを大事に親御さんや地域の方とも一緒に展開しています。
春は、卒業式や入学式などの別れと出会いのシーズン。
ケアタウン小平敷地内に埋めた一年前のタイムカプセルを掘り出し、ちょっと昔の自分と出会います。
自分からの思わぬメッセージに驚き、笑います。
春は新緑のシーズンでもあります。隣の小金井カントリークラブをまねて、いえいえ、本家を超える自分たちのゴルフコースをつくります。
異年齢で遊ぶので、むずかしいばかりのコースではなく、小さい子も楽しめるコースづくりに知恵をしぼります。
ミラクルショットに子どもも大人も大盛り上がりです。
アフタフ・バーバンホームページ
https://afutafu-barban.org/
夏 水をイメージした遊び/水かけ合戦
夏の活動は、「水」がテーマになります。
子どもたちにとって、夏場の水は何ものにも替えがたい遊び道具です。
七夕の時期には、ブルーシートの天の川に自分たちの願いごとを書いた短冊を流します。
流すといってもシートをわっさわっさと上下に動かします。
願いはきっと天に届いたことでしょうね。ときにはケアタウン小平の中から「水の神様」をそれぞれが感じて形にします。
水のある場所という視点から、子どもたちは日常の世界に違った世界を見ているのかもしれません。
昼間の「きもだめし」も行いました。イメージを共有できれば太陽の光がまぶしい昼間でも子どもたちは怖さを感じ楽しめるのです。
これには驚きました。
秋 おいしい運動会/落ち葉合戦
秋は、運動会のシーズンです。ひとりの子の「ケアタウンで運動会がしたい」という意見から、
お菓子をつかった「おいしい運動会」は始まりました。
写真は植えこみの枝先に糸をとおしたマシュマロをぶら下げて、マシュマロ食い競争をしているところです。
これも子どものアイデアです。異年齢が同じ競技を行う中で、成長することの憧れや、幼さへの慈しみなど自然と交流が生まれています。
そして晩秋の頃、ケアタウン小平の庭は降り積もる落ち葉で覆われます。それを使って思いっきり落ち葉かけをしたり、
チームに分かれて葉っぱの種類を数えたり、秋の空気をいっぱい吸い込み堪能します。
冬 獅子舞いでまちを歩こう!
冬は、子ども、大人合作の獅子舞いでご近所を練り歩きます。
特製のはっぴを着て、みんな並ぶと『ケアタウン小平♪獅子舞い隊!』
お呼びのかかったお宅や集会所に歩いていきます。自分の住む地域の中に自分を待っていてくれる人がいる。
これは子どもたちにとって何ものにも変えがたい喜びです。いつぷく荘の皆さんのお宅にもお邪魔して、頭をガブリ!
これで1年無病息災間違い無しです。
子ども文庫活動
子ども文庫には、購入した絵本やご寄付でいただいた絵本が1000冊ぐらいあります。 近所の親子が、絵本を借りていきます。 無料(初回のみ登録料100円)近所に絵本を借りられる図書館がないこともあり、子育て支援活動になっています。
キッズ・ボランティア
子どもたちの初めてのボランティアを応援する「キッズ・ボランティア講座」。
夏休みに一日だけ行われるこの取組みは、「ボランティアってなぁに?」の講義のあと、
1年生~4年生は食堂で、5年生から6年生はデイサービスでボランティア体験をします。
いつぷく荘の入居者も、デイサービスの利用者も小さなボランティアにあたたかいまなざしを注いでくれます。
「自分も人のために何かできる」といった実感は大きな力になることでしょう。
なかには、頑張ってくたくたになり寝てしまった子もいました。一生懸命な姿に大人も多いに学びます。
この取組み以外にも、放課後近所の子どもたちは、デイサービスなどで翌日の献立書きやペットを連れてボランティアに来てくれます。
「ケア」の心がつながっています。