ケアタウン小平 訪問看護ステーション
はじめに

ケアタウン小平 訪問看護ステーション
所長 近藤百合子


(左)所長 近藤百合子、(右)統括アドバイザー 蛭田みどり

 ケアタウン小平訪問看護ステーションは、ホスピスケアの理念に沿ったケアを在宅でも行っていきたいと考え、2005年10月に開設しました。ご利用者の方とご家族をケアの対象とし、住み慣れた我が家でより豊かに過ごすことができるよう、全人的ケア※を提供しQOL(生活の質)の維持・向上を目指し実践しています。そして、がんの方たちだけでなく、難病や慢性疾患、障がいなどを抱えながらも、安心した環境や地域の中で、人生の最終章を自分らしく生きられるように、医師やケアマネージャー、在宅で関わる様々な方々とチームを組んでケアを提供しています。

 思い出のしみ込んだ家具や食器など、一つひとつにその方の刻まれた人生の中でゆったりと過ごしている利用者さんとご家族の表情を見ると、「家にいたい」という希望を支えることができてよかったと、心から思います。私たちが考える以上にご家族の力は大きく、家族にとって「精一杯のことをしてあげられた」という満足感にもつながることを、これまで経験してきました。また、ご遺族になられてからも一人で辛さを抱え込むことがないように、少しでもお手伝いできるよう、ご遺族へのケアも継続しています。

 開設以来、私たちは、ご利用者さんやご家族の方々からたくさんのことを教えていただき、これまで出会ったすべての方に感謝しています。看護の専門家としてだけでなく、一人の人としての関りやであった方々とのつながりを大切にし、より質の高い、信頼される訪問看護ステーションを目指して行きたいと思います。

 今後ともよろしくお願いいたします。


※その方が抱える身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題への痛みに対するケア